今回は、こちらのご質問について、人材会社で3年間、キャリアカウンセラーを務めていた私がご回答します。
この記事では、面接官の視点に立ったアドバイスも交えた「転職の面接で役に立つ考え方」をご紹介しています。
Contents
転職の面接で役に立つ考え方
元キャリアカウンセラーとして、実際の体験を通して感じた「転職の面接で役に立つ考え方」をご紹介します。
注目されるのは「過去」ではなく「現在」
実際に、キャリアカウンセラーとして、多くの面接に同席していた際と、人事として面接を任されていた際、いつも必ず確認しているポイントがありました。
ここでは、大きく分けて2つ、ご紹介します。
実績はあまり関係ない
まず、面接官の前提として、過去の実績は、あまり注目して見ていません。
よく、面接では「全国で●位の成績でした」「売上目標の●%を達成しました」とアピールされる方がいますが、面接官が知りたいのは実績ではありません。
そもそも、会社によって売上規模や社員数が異なるため、実績はあくまで「社内の基準」であり、「じゃあ採用しよう!」という理由にはならないんです。
たとえ、同じ成果を出す人がいたとしても、そのプロセスは人によって様々。
面接官は、その実績を作る中で、あなたが何を考えて、どう行動を続けたのかに興味があります。
そのため面接では、実績だけを伝えるのではなく、
- どのような「目標」があったのか
- その目標に対して、何を「考えた」のか
- 実際にどんな「行動」を取ったのか
自分という人間が、どのようにその実績にたどり着いたのかというプロセスを、丁寧に掘り下げて伝えるようにしましょう。
現時点で何が出来るのか
これまでの、実績を出したプロセスを聞いた上で、面接官が知りたいのは「今のあなたは、一体何が出来るのか」という点です。
特に、職歴が長い方や、転職歴がある方は、それ相応の知識や経験、実行力があることが期待されています。
また、転職活動において、30代になるとハードルが上がると言われるのは、年齢に応じて、期待されるスキルが、年々上がっていくためです。
自分に与えられた役割や作業だけではなく、会社としての方針や、その目標を達成した際に到達する目的地を見据えて、成果を出すことが求められます。
面接官に伝えるときは、自分のスキルだけではなく、会社として目指す目的地から、自分の役割を落とし込んで、丁寧に伝えるようにしましょう。
期待されるのは「現在」ではなく「未来」
あなたのスキルを知った上で、面接官が期待するのは、会社で活躍する「未来の姿」。
自分の言葉で、イメージをしっかりと伝えられるようにしましょう。
活躍している姿をイメージ出来るか
いくら華々しい実績や行動力があったとしても、入社してからの活躍が見込めない人材を、採用するわけにはいきません。
入社して成果を出してもらうためには、以前と同じような成果を「再現できるのか」という点が、非常に大切になります。
関わる人や商品、組織体制やクライアント様など、全てが異なる環境で、0から関係性を構築し、前の会社と同じような成果を上げられるのか。
ここが、面接官の一番気になるポイントです。
そのためには、新しい職場で、どのような役割やポジションが求められているのか、入念に情報収集する必要があります。
面接官が、あなたが活躍している姿を、ありありと描けるよう、丁寧に伝えるようにしましょう。
失敗をバネに出来るか
もし、自信がある実績がない場合でも、「失敗」から学んだことを、今後に活かす姿勢はとても大切です。
転職する際、ほとんどの会社では、初日から大きな成果を出すことは、期待していません。
新しい環境に対して、どれくらいのスピードで慣れて、どの程度の時間と労力をかけて、成果を出すことが出来るのか、という点が着目されます。
そんな中で、1つや2つ、大きな失敗をするのは、誰だってあること。
その失敗を、いかに早く乗り越えて、大きな成果に繋げられるのかが重要なのです。
成功と失敗を、自分のスキルや経験として、いかに深く吸収して、大きくアウトプットに繋げるかが、どの業界においても求められます。
転職の面接で役に立つ考え方 まとめ
転職で役立つ考え方は、この2点。
- 注目されるのは「過去」ではなく「現在」のあなた
- 期待されるのは「現在」ではなく「未来」のあなた
そして、転職の面接において、面接官が知りたいのはこちら。
- 成果を出すために、何を考え、どのように行動したのか
- その経験を通して、何を身につけてきたのか
- その経験をどのように活かして、成果を出していけるのか
ぜひ、転職の面接を受ける際は、面接官の視点も踏まえて「相手が求めている回答」を、スパッと応えられるようにしておきましょう。