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ワークライフスタイリストは怪しい?受講者のリアルな本音とは

「ワークライフスタイリスト」って実際どんな資格なんですか?受講して意味はありますか?

今回は、こちらのご質問について、実際に「ワークライフスタイリスト養成講座」を受講した私がお答えします。

講座の内容だけではなく、実際に講座を受講して感じた「リアルな本音」もご紹介します。

 

ワークライフスタイリスト®︎とは

まず初めに、ワークライフスタイリスト®︎とは、どのような資格なのかご紹介します。

 

創設者は作家の「宮本佳実」さん

創設者は作家の「宮本佳実」さん

公式ホームページより)

 

ワークライフスタイリスト®︎は、作家・女性起業家の宮本佳実さんによって、創設されました。

【略歴】
1981年生まれ、愛知県出身。
高校卒業後、アパレルや一般企業での経験を経て、結婚式の司会者として独立。
その後、アパレルの経験を活かして、28歳でパーソナルスタイリストとして起業。

そして、現在は、自身で創設した「ワークライフスタイリスト®︎」として、作家・女性起業家として活動されています。

著書は「可愛いままで年収1000万円」をはじめとして、2021年7月時点で13冊、累計28万部発行されています。


 

ワークライフスタイリスト®︎の定義

ワークライフスタイリスト®️とは、このように定義されています。

  1. 自分だけのワークライフスタイルを楽しみ、常に時代の先をいく新しい働き方・生き方にアンテナを張り自らの体験を持って発信していきます。
  2. 多くの方に、たくさんの働き方・生き方の選択肢を与え、「見たことがなかったけれど、でも見てみたい!」と思える未来をご提案します。
  3. 「本当はこうしたかった」という、まだ見ぬ理想の未来を、「あなたならできる」と一緒に実現するサポートをし一緒に働き方・生き方をスタイリングしていきます。

公式ホームページより)

 

資格といっても、世の中に明確に提示出来るようなキル」を学ぶわけではなく、人生の指針となる「考え方」を学んでいきます

そして、自分自身の体験を持って発信し、お客様には、正解を与えるのではなく、選択肢を与えることが、ワークライフスタイリスト®️の目的とされています。

 

ワークライフスタイリスト養成講座とは

次に、ワークライフスタイリスト®️になるための「養成講座」について、ご紹介します。

 

講座形式

ワークライフスタイリスト®️養成講座は、全5回に分けて、認定講師による講義を受講することで、取得することが出来ます。

(現在、宮本佳実さんご本人による、養成講座の開催は行われていません。)

 

受講方法は、認定講師の判断にもよりますが、オフラインもしくはオンラインを選択することができます。

オフラインの場合は、ホテルのスイートルームで開催されるケースが多いようです。

 

各講義、5時間ずつ開催され、休憩は1〜2回程度。

養成講座の基本となる「スライド資料」に基づき、認定講師がこれまでの経験やエピソードを交えながら、講義を行います。

 

各講義において、個人で取り組むワークが用意されており、時間があれば認定講師とメンバー内で共有する時間があります。

 

講座内容の概要

各講義では、このようなテーマで進められていきます。

  1. 自分の中の「私」を知る
  2. 「私」と「マイワークライフスタイル」をつくっていく
  3. お金のブロックを外し、自分のプライオリティーを確率する
  4. ワークライフスタイリング法と「売れる」私をつくる
  5. 他者と比べない愛溢れる私になる

公式ホームページより)

ここからは、個人の見解として、講座の概要をざっくりとご紹介します。

 

自己受容と目標設定

主に「自己理解」と「自己受容」について学び、「目標設定」を行います。

自分の本音に気づき、本来の願望を解放して、行動を重ねることで、理想を手に入れていく。

 

そのステップを繰り返すことで、描いていた理想以上の現実を手に入れられる、といった内容です。

講座内で「可愛いままでつくるワークライフスタイルセミナー」という、個人で開催するセミナー資料を貰い、開催方法を教えてもらいます。

 

お金は「エネルギー」

そして、「お金そのものがエネルギー」であること、自分からエネルギーを発することで循環することを学びます。

いわゆる「引き寄せの法則」や「潜在意識の書き換え」に近しい内容で、

  • 自分が出したエネルギーと同等のものを受け取っている
  • お金を手にするためには、自分から先にエネルギーを出す必要がある
  • 目の前にある豊かさに気づいて、自分はお金に恵まれていると思い込む

といったような考え方を、学んでいきます。

講座内では「お金は私の味方セミナー」という、個人で開催するセミナー資料を貰い、開催方法を教えてもらいます。

 

他者の受容

そして、最後は「他者と比べない」「他者を否定しない」ということ。

理想の自分を目指す中で、大切となるのは「他者ではなく自分に集中する」ということを学びます。

 

ただ、その自分の理想や理念は、あくまで1つの考え方であって、それを他人に押し付けたり、真っ向から否定しないこと。

自分も他人も受け入れることで、より生きやすい世界になる、ということを学びます。

 

「理想の私」になる

講座の最終日には、宮本佳実さん本人より、ワークライフスタイリスト®️のディプロマを、直接手渡しでいただきます。

 

ディプロマは、個人名が記載されており、これから「ワークライフスタイリスト®️」として、正式に活動を始められる、といった資格証明書のようなものです。

講座の趣旨は「憧れの自分になって、授与式に参加する」とされています。

 

認定講師は10名体制

2021年7月現在、ワークライフスタイリスト養成講座の認定講師は10名

うち5名が「プレミアム認定講師」となっており、通常の認定講師とは、受講料が異なります。

 

各講義においては、認定講師と、Jr認定講師と呼ばれるサポーターの2名体制で開催されます。

Jr認定講師になるためには、ワークライフスタイリスト養成講座とは異なる、認定講師用の講座を受講する必要があります。

 

ただし、認定講師の「認定基準」は明確にされておらず、講師の話では、宮本佳実さんから直接連絡が来るようです。

 

受講料は約50万円と高額

ワークライフスタイリスト養成講座の受講料は、2種類あります。

  1. プレミアム講師(税込525,800円)
  2. 認定講師(税込437,800円)

 

基本的な講座内容は同じですが、教える講師のランクによって、価格が異なるようです。

講座内では、講師自身の経験やエピソードが、踏まえられていることも多く、講師歴の長いベテラン(プレミアム講師)が優遇されています。

 

ワークライフスタイリスト養成講座を受講したキッカケ

私は2020年10月〜2021年3月に、ワークライフスタイリストを受講したので、そのキッカケについて、ご紹介します。

 

宮本佳実さんとの出会い

もともと会社員として勤めたいた頃、たまたま宮本佳実さんの著書「可愛いままで年収1000万円」に出会ったことがキッカケでした。

当時は、人材業界の営業職として、飛び込み営業や膨大な事務処理など、たくさんの仕事をこなす日々。

 

それでも年収は一向に増えない中「週休5日で、ゆるゆると働いて年収1000万円」という言葉を見て、そんな訳ないと、初めは受け入れることが出来なかったんです。

それでも、心のどこかで、宮本佳実さんの存在が引っかかっていて、出版記念講演に参加することに。

 

そこで、初めて宮本佳実さんにお会いし、会場に溢れんばかりの女性を魅了している存在に、いつしか憧れを抱くようになりました。

 

「ヨシミスト」との出会い

宮本佳実さんのファンは「ヨシミスト」と呼ばれていて、私のような元会社員の方や、ご自身で経営されている方など、魅力的に見える女性がたくさんいました。

当時の私にとって、周りに起業家の方はいなかったため「起業家の方が憧れる存在」である、宮本佳実さんはとてもすごい存在だと、感じるように。

 

女性の信頼を獲得している」という状況が、宮本佳実さんという存在や、ワークライフスタイリストへの「憧れ」を確固たるものにしていきました。

 

転職を決意したこと

宮本佳実さんの出版記念講演に参加し、自分自身も何か新しいことを始めようと、人事異動を希望しました。

そして、新しい業務で経験を積み、いざ新しい業界へ挑戦しようと思ったタイミングで、ワークライフスタイリストの募集が開始されたことを知ったんです。

 

新しい自分になるためには、必要な要素かもしれない!」と、自分の成長に期待するようになり、講座を受講したいという欲が、ムクムクと湧くように。

そして、自分をさらに飛躍させるための起爆剤として、ワークライフスタイリストの考え方を身に付けたいと思ったのが、最終的な決断の理由でした。

 

ワークライフスタイリスト養成講座を受講した本音

ここからは、ワークライフスタイリスト養成講座を受講した、私個人の本音をご紹介します。

 

資格だけでは稼げない

ワークライフスタイリスト®️として、個人セッションやセミナーを開催することは可能ですが、内容は認定講師が開催している内容と同じもの。

SNSやブログを駆使して、努力されている方もいますが、ある程度の知名度がある認定講師と比較して、素人が集客を行うのは、やはり至難の業

 

会社員と同等、もしくはそれ以上の売り上げを、短期的に上げるには、ワークライフスタイリスト1本の仕事では、難しいと思います。

Jr認定講師、認定講師というステップアップの道もありますが、認定基準が不明確、かつ上が詰まってきている印象があるため、相当の継続意思がないと、困難な道のりだと言えます。

 

実際にワークライフスタイリスト養成講座の同期も、初めは意気揚々にSNSやブログで告知をしていましたが、1人また1人と、音沙汰がなくなっていきました

短期的ではなく、長期的に活かす資格として、捉えておいた方が良いと思います。

 

認定講師でさえも集客に苦戦している

毎回、ワークライフスタイリスト養成講座が募集されるたび、10人の認定講師が集客を実施しています。

中には、満員のクラスもありますが、実施されていないクラスや、2名程度の明らかに小規模で開催されているクラスも。

 

自身がステップアップして、認定講師になれたとしても、養成講座を開催する限り、毎回0から集客をすることになります。

価格帯が高額なため、認定講師が集客に苦戦している様子を見ると、自分はここまでして頑張れない…と思ってしまいました。

 

個人によって伝える内容は様々

ワークライフスタイリスト®︎の趣旨は、「自分の体験をもって発信し、働き方・生き方の選択肢を与えること」。

そのため、ワークライフスタイリスト®︎と名乗っていても、個人による「体験談」や、提案する「選択肢」は異なります

 

キャリアカウンセラーなどの実績がない方や、起業経験が浅い方なども、働き方の提案をしているため、中には信憑性が薄いと捉えられる内容も。

養成講座内で、具体的なスキルや知識について学ぶ場はなく、セッション内容は、あくまで個人の裁量に委ねられるため、参考意見として受け止める方が良いかと思います。

 

活かすも殺すも自分次第

養成講座を受講して、個人的な意見としては、ワークライフスタイリスト®️としての学びは大きかったと思っています。

実際、自己肯定感の低かった私が、「こうしたい!」と自分の意思によって行動出来るようになり、会社員という働き方を手放したことで、人生がとても生きやすくなりました

 

ワークライフスタイリスト®️は、個人や複数人とのセッションだけではなく、私のようにブログで考え方を提案・発信することも出来ます

一方的な発信ではありますが、誰かの人生が生きやすくなったり、知らなかった考え方に出会うキッカケになったりと、私にとってはとてもやりがいのあるお仕事です。

 

「ただただ、お金を稼ぎたい!」と思っている方には合わないため、ワークライフスタイリスト®︎の資格を活かすも殺すも、自分次第の捉え方なのかなと思います。

 

最後に

ワークライフスタイリスト®︎について、いかがでしたでしょうか。

ワークライフスタイリスト®︎は、個人によって、セッションやセミナーの質にバラツキがあり、発言内容も個人の体験に基づいているため、それが怪しいと言われる理由かもしれません。

 

また、短期的・爆発的な売り上げを上げるのは難しく継続的な集客や発信が必要となるため、稼げないと諦めていく方が多いのも事実です。

個人的には「ワークライフスタイリストとして稼ぐ!」と意気込む方よりも、「考え方を身に付けたい!」と思う方の方が、養成講座での学びが多いと思います。

 

宮本佳実さんの書籍だけでも、学ぶことは出来ますが、講座内でのワークを通して、自分自身を知るキッカケにもなるため、気になる方はチェックしてみてくださいね。