今回は、こちらのご質問について、人材会社で3年間、キャリアカウンセラーを務めていた私がご回答します。
派遣求人は確認するポイントが多いため、それぞれの項目に分けて、詳しくご紹介しています。
Contents
派遣求人を選ぶ15個のチェックポイント
派遣求人をチェックするときの、15個のポイントについて、詳しく解説します。
給与
生活費を確保する上で、大切になる「給与」。
正社員などとは異なり、毎月固定した金額にはならないため、注意が必要です。
1.時給
ほとんどの派遣会社が、「時給制」でお支払いをしています。
通常、「時給1,200〜1,500円」というように、幅を持たせて記載していますが、余程の経験がない限り、一番低い金額で支払うことを前提としています。
一番低い金額でも、働くことに抵抗がないか、事前に確認をしておきましょう。
2.手取り額
多くの方が、パッとみた「時給」の金額に惹かれて応募されますが、時給制の場合、月の勤務日数によって、毎月給料が変動します。
また、その全額が貰える訳ではなく、社会保険料や住民税などが控除されるため、実際の手取り額は少なくなることを、心得ておきましょう。
3.交通費
派遣会社によって、交通費の支給がないところも多く存在しています。
高い時給に飛びついてしまったものの、実際は交通費の支払いがなく、他社の方が手取り額が多いというケースも。
交通費の支払い有無、車通勤の場合の計算方法など、注意深く見ておくと安心です。
休日
個人事業主として、仕事を行う場合、休日が大切な作業時間になります。
思うように休めない、休みを取れないなど、本末転倒にならないよう、注意してチェックしておきましょう。
4.週・月・年間の休日数
派遣会社の規模によっては、労働者を守る法律に則って掲載していないケースも。
中には、週休2日制とうたいながら、実態は「週1日と、半日休暇が2日」というような、派遣先も多数存在しています。
休日数を重要視する場合は、週・月・年間の休日数がどのように表現されているか、実態とズレがないのか、キャリアアドバイザーに確認するようにしましょう。
5.有給発生月・日数
ほとんどの派遣会社では、勤務開始から6ヶ月後に有給が発生しています。
勤務を開始した月や、週の勤務日数によって、付与日数が求人内容とは異なる場合も。
また、有給を使用する際の単位(時間や半日など)も会社によって異なります。
とくにお子さんが小さい方や、ママさんの場合は、注意して見ておきましょう。
場所
派遣社員の多くは、リモートワークではなく、現場での業務を行うことになります。
実際に毎日通勤することを想定して、確認するようにしましょう。
6.勤務地
キャリアカウンセラーと面談をして、初めて実際の勤務地を知ることが出来ます。
研修期間中は勤務地が異なる、昇進すると現場が変わるなど、求人によって様々なケースも。
また、場所によっては、通勤ラッシュがひどいエリアや時間帯があるため、勤務することを想定して、一度勤務地を訪れておくと良いでしょう。
7.転勤の有無
派遣先が倒産したり、業績が悪化すると、余儀なく派遣が打ち切りになることも。
派遣会社では、そのような場合に備えて、転勤規定を定めているところもあるため、万が一に備えて確認するようにしておきましょう。
契約
派遣社員の場合、勤務時間や担当業務など、勤務先によって内容が複雑になる場合も。
サイト上の求人には、すべての内容が記載されていないため、不明点は必ず担当者に確認するようにしましょう。
8.契約期間
派遣社員は、求人ごとに契約期間が定められています。
短期間限定のものもあれば、最長3年など、長期契約を前提とした求人もあります。
ただし、派遣先が倒産したり、業績の悪化に伴って人員削減をするなど、派遣社員が不要になることも。
契約が打ち切りになった際の対応は、派遣会社によって異なるため、事前に規約はチェックしておきましょう。
9.勤務時間
派遣社員の勤務時間は、休憩時間や残業時間を含め、細かく定められています。
勤務日やシフトによって、休憩時間が変わる現場もあるため、予め全てのパターンを確認するようにしておきましょう。
10.担当業務
労働者派遣法上、派遣社員は、雇用契約書上に記載されている業務のみ、遂行することになります。
求人内容に記載されている担当業務が、そのまま雇用契約書に反映されることが多いため、不安に感じる業務がある場合は、事前にチェックしておきましょう。
11.契約更新
定期的に更新が行われる契約の場合、契約終了の何日前までに、労働者に意思を確認するといった規約が定められています。
万が一、契約が終了になった際は、次の職場を探す猶予期間となるため、事前に頭に入れておくようにしましょう。
経験値
求人によって、求められる経験値が異なります。
場合によって、給与が変動することもあるため、正確に確認するようにしましょう。
12.経験内容
求人によって、給与などは「経験により要相談」といったように、記載されていることがあります。
当たり障りない経験内容や、経験年数が短かった場合、経験値として認められないことも。
次回の転職やキャリアアップの際に、活かすことが出来るため、具体的にどのような経験内容が求められるのか、チェックしておきましょう。
13.経験場所
特に医療や福祉業界では、経験を積んだ場所が問われることもあります。
小さなクリニックと大学病院では、同じ職種でも経験内容が異なるため、必要となる経験値の基準も確認しておきましょう。
派遣元会社
意外に見落としがちになるのが「派遣元会社」。
重要な局面で頼りになることもあるため、信頼出来る営業担当を選ぶようにしましょう。
14.派遣元の評判
派遣会社によって、定期的に職場に訪れることもあれば、滅多に現れないところもあったりと、営業スタイルは様々。
自身の給与や契約内容など、大切な内容を確認する相手になるため、自分に合う派遣元を選ぶようにしましょう。
また、派遣会社によって、得意としている業界や分野があるため、希望する仕事がある場合は、業界を基準に選んでみるのも良いでしょう。
15.派遣元以外の求人
勤務先が大きな会社である場合、派遣会社が複数入っているケースも。
派遣会社によって、時給や配属先が異なることもあるため、他の派遣会社が求人を出していないか、念のため確認するようにしましょう。
派遣求人を選ぶときのチェックポイント まとめ
派遣求人を選ぶときの15個のチェックポイントは、こちら。
- 時給
- 手取り額
- 交通費
- 週・月・年間の休日数
- 有給発生月・日数
- 勤務地
- 転勤の有無
- 契約期間
- 勤務時間
- 担当業務
- 契約更新
- 経験内容
- 経験場所
- 派遣元の評判
- 派遣元以外の求人
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