今回は、こちらのご質問について、人材会社で2年間、代表取締役の専属秘書を務め、秘書として独立した私がご回答します。
また、「秘書を目指したいけど、どうやったらなれるんだろう…」と不安に思われている方に向けて、「秘書への近道」もご紹介しています。
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秘書の資格は「基本的に不要」です
結論として、秘書検定や国際秘書(CBS)検定は「取らなくてOK」です。
理由:資格がなくても秘書になれるから
就職や転職にあたって、基本的に資格がなくても、秘書として採用されるケースは多々あります。
なぜなら、秘書業務において、最低限の基礎知識は必要になりますが、それよりも重要なのは「いかに実務をスピーディーにこなせるか」だからです。
検定で学習するような基礎知識は、社会人経験を通して学ぶことができ、いざ分からないことがあったとしても、Googleで調べれば一瞬で解決します。
それよりも、その場の状況に応じて、臨機応変に物事を判断できるのか、いざというときに機転が利くのか、といった方が重要です。
秘書の資格が評価されるタイミングとは
とはいえ、秘書の資格が役に立つタイミングもあります。
それは、次のタイミングです。
- 社会人経験がない場合
- 社会人歴が浅い場合
採用面接において、社会人経験がない、もしくは浅い場合、必要最低限の基礎知識が身についているという点では、評価されることがあります。
また、「お硬い系の大企業」であれば、優遇されるケースもあるかもしれません。
秘書になるために勉強するとしたら
私自身、人事異動は想定していなかったので、秘書になるための勉強はしていないのですが、もしも勉強しておくとしたら「Microsoft Office」などのパソコンスキルです。
秘書業務において、パソコンスキルは必須となるため、苦手意識がある場合は、事前に学んでおきましょう。
また、企業によっては、今後の業界の動向や事業展開について、秘書に対して意見を求められることも。
常日頃から、様々なニュースに触れ、「自分はどのような意見を持っているのか」人に伝えられるようにしましょう。
秘書への近道は「人事異動」と転職エージェントの活用
結論、秘書を目指すのであれば、次の方法が近道となります。
- 正社員の場合:人事異動
- 派遣や契約社員の場合:転職エージェントの活用
それぞれ、解説します。
正社員の秘書は、多部署からの異動が近道
多くの企業では、総務や経理といったバックオフィス業務から、適正がある方を、秘書へ異動するルートが採用されています。
なぜなら、秘書は代表取締役や役員といった、社内で重要なポジションとなる方のサポートにあたるため、組織体制や会社の風土など、会社の内情も含めて、すでに理解を深めている必要があるからです。
社会人経験のない新卒や、第二新卒での採用が少ないのも、こういった事情のため。
正社員の秘書を目指す場合は、まず他部署で経験を積んで、人事異動をすることも、選択肢の一つにしておきましょう。
派遣や契約社員は「転職エージェント」を活用する
企業によっては、派遣社員や契約社員へ、簡易的な秘書業務を任せているケースがあります。
とくに大手企業では、一人の上司に対して、複数人の秘書がついており、責任のある業務は正社員、それ以外の業務を派遣社員が行う、といった体制になっています。
秘書という役割を担う以上、人柄や信頼性が問われるため、大きな企業であるほど、信頼のおける「転職エージェント」から採用する傾向があります。
簡易的な業務から始められるため、面接の基準も低く、初期段階から秘書業務を経験することが出来るため、ステップアップにはもってこいです。
秘書に資格は不要・近道を利用しよう(まとめ)
人材会社で、代表取締役秘書を2年勤めた、私の結論はこちら。
- 秘書になるための資格は、基本的に不要
- 正社員を目指す場合は、人事異動が近道
- 派遣や契約社員は、転職エージェントを活用して、経験を積もう
もちろん、未経験から正社員の秘書を、募集している企業もあります。
その際の、面接のテクニックについては、以下の記事でご紹介しているので、合わせてご活用ください。